1998年(平成10年)山形県内メダカ(Oryzias latipes)生息地調査 生息確認地一覧表


生息地 (略号) 生息確認年月日 確認者 維持者---維持所 生息地の環境情報
鶴岡市
富樫幸彦氏
1998/6/30   富樫氏---二夜池
矢口---城北高
 
山形市内
K地
1998/7/6 ・矢口
・ 辻
  山間縁に位置した由緒ある寺の中の池。過去にメダカやザリガニ を取って遊んでいた子供が溺れたことがあるらしく、立ち入り禁 止が続いている。山からの沢水 (湧水かもしれない) が水源と思 われ,7/6には近くの湿地の水路でも確認したが、9月には生息確認 できていない。
1998/9/18 矢口
確認できず
天童市内
Y地(1)
1998/9/12 ・辻
・沢
城北高---佐藤政 山間部の現在も耕作されている棚田用の3連のため池で、その全 部とそれらをつなぐ水路にも生息を確認。個体群も大きいと予測 される。果樹林も隣接するが、隣接する水田が無農薬であり、ため池も適度に手入れされているために生息環境が保護されている と思われる。水田にはサンショウモやミズオオバコなど最近稀少になった水田雑草も多く見られる。
天童市内
Y地(2)
1998/9/12 ・辻
・沢
城北高 山間部林道の峠にあるため池。マツモが繁茂しており、目視での確認は非常に難しい。周囲には耕作地がなく、林道に隣接しているため開発の危険性もある。また、この地は東部スーパー農道の建設計画の予定地になっている可能性も考えられ、生息地そのものの今後の存続が気になる。
NM地 1998/6/30
・佐藤俊
・佐藤摂
城北高---佐藤摂 標高700mの山間部のため池。山の中腹で周りにはスギや雑木、ヨシなどが多く、池の湖面の確認も難しい (10月) 。水田が隣接ているが、使用されていないようだ。池の水源は山からの流水と思われる。流出口付近に湧水もあり、浮島は足をのせると危険水面に浮かんでいる個体の確認はできなかったが、網ですくい上げた。ヌマエビやゲンゴロウ、コオイムシ、イモリ、ミズカマキリ等も一緒に捕獲できた。農道を挟んで下にも池があるが雑草の繁茂が激しく入れない。
1998/10/6 ・佐藤俊
・佐藤摂
・ 矢口
NG地 1998/9/30 ・佐藤俊
・佐藤摂
・ 矢口
城北高---佐藤摂 付近にブラックバスの釣りを楽しむ大きな池があり、山間部の谷 間の水田を挟んで上と下に二つのため池がある。上の大きいため 池にはジュンサイがあり、ミズユキノシタなど水草も繁茂し0てい る。下の小さい池は、水量や水草も少ないが、ヌマエビを杉の葉採取しているようだ。下池には上池からの流水の入口があり、上池の水源は湧水かもしれない。上池、下池ともにメダカの目視確認 (佐藤政則氏も別に生息確認) した上、捕獲維持している。
1998/10/6 ・佐藤政
J1,J2 地 1998/9/23 ・辻
・沢
城北高---辻 山間部棚田の最上部にあるよく手入れされたため池(J1)。調査直 前に大雨台風があり、所有者がため池本体の崩壊防止のため、水栓を抜いたとのこと、水位がかなり低くなっていたが、ため池本体にメダカの生息を確認。ゲンゴロウ類の生息も同時に確認。ため池下の耕作田 (刈りいれ終了) の中の堀上げや水路にも、放水時に逃げたものであろう大群のメダカを確認。J2 はJ1と谷一つ隔てたところにあり、J1とは直接水路ではつながっていない。このJ2にも大きな個体群の生息が確認された。J2はJ1に比べて面積が広く,ガムシも同時に捕獲した。J1, J2 の上層部は山地に入る。 近くの水田で働いていた小松さんによると、ため池は昭和40年代に掘ったもので、フナなどは放したことがあるがメダカは放したことがないとのこと。小松さんの「カモの足にでもついてきたのかな」という言葉が印象に残った。
ON地 1998/10/25 ・辻
・沢
山間地の中規模のため池。大規模なかんがい用ため池が近接してい る。このため池本体には生息が確認できなかったが, ここから流れ出る水路と、耕作田 (刈り入れ終了) の堀上げにかなりの個体群を確認。この時期は、水温が低くなり、ため池包帯では底に潜っているのではないか。そして、太陽によって水温が上がる浅瀬にでてくるのではないか。
MT地 1998/10/25 ・辻
・沢
水草が豊かに繁茂している大きな池が隣接している。その堀りあげ水路の浅瀬で小さな個体群であるが、生息の確認をした。本体の池はかなり大きく、ヨシ等で水辺に近寄るのは難しいので、その周辺の水路での確認に止まった。農道の工事なども行われているようであり、U字溝の埋設工事が始まってもおかしくないような農地環境である。
OK地 1998/11/15 ・辻
・沢
山大理---辻 平地の生息地として初めての確認地。低湿地の放棄田で、元沼地 を昭和30年代から開墾したところらしい。珍くなったハンノキ林の存在が過去の環境を示している。放棄されて数年だろうが確認はしていない。ミズゴケの繁茂も見られ低湿地環境も回復してきてきるようだ。中心部にはヨシの生える部分もあり、野鳥や水鳥の餌場としても機能しつつあるようだ。個体群としてはかなり大きいと感じたが、周辺部では道路工事等も行われでいるようで埋め立て等の計画で生育環境全体が失われる可能性もある。 この生息地の近くに、直接水やのつながりが確認できないべく の生息地も確認した(OK-2) 。こちらは鉄分が多く黄褐色の底土をみせるような環境である。放棄田の原環境が回復されつつあるように見えるOK地環境。泥炭質の低湿地環境である。
OI地 1998/11/15 ・辻
・沢
山大理---辻 OK地とともに平地の生息地である。農業用資材の廃棄などでし汚れた環境に計4つほどのため池がある。内1ケ所の水源は湧水らしい。他3つの内2つは水路でつながっていて、そこから流れ出る水路や田んぼにもメダカの生息を確認した。一つのため池にはコイが養殖されでおり、ここには生息が確認できなかった。 ここのメダカは、体表に黒斑があるものやエラ部に寄生虫のよ うなものがある個体が多い。山形県博物館の池田正明学芸員に照 会したところ、黒斑は汚れた環境のフナなどにも見られる吸虫類で、エラの寄生虫はイカリムシだろうとのことである。  なつかしいため池環境を止めるOI地の生息環境。


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